私の原点は、小学6年生。
これには、もう一つ深い理由があります。
小学校の花壇の片隅に、先生に内緒で一つの種を植えました。
その種が何だったのか、またなぜ植えたのかの記憶がありません。
朝学校に行くと、こそっと花壇に一人で行き水をやり、早く芽がでないかなぁ~って・・・・
何日かして芽が出て、そして数日すると双葉になりました。
その双葉を見た瞬間、涙が出て止まらなくなってしまったんです。
やんちゃで、学校中を走り回っていた自分が・・・涙???
なぜ、涙がでるんだろうか?
拭いても拭いても涙が止まらず、辺りに誰もいないかずっと気にしていました。
男子たる者、涙見せずの時代ですから、泣いている自分が恥ずかしくて恥ずかしくて・・・
悲し涙しか経験したことがない自分が、今涙している事に、違和感を抱き、すぐにその感情を羞恥に変え脱ぎ去ろうとしました。
自分の涙の意味がまだ理解できないくらい子供でした。
あの日の感情は、私の心の原点で、そして歯科医師の原点になっていると思います。
さて、あの日の双葉はなんの花だったんだろうか?