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January 17, 2007

あれから12年

12年前のあの日あの時刻は今でも鮮明に覚えています。
あの恐ろしい揺れのあとラジオから流れてくる嘘のような情報。妻の制止を押し切って車で外に出てみてやっと状況がよみとれました。次々に私の車の前に群がる血だらけの人々、怖くてどうしていいかわからず車を停めることなく涙を流しながら私の医院に向いました。
私の医院も無残な状況、そして押し寄せる火の手。逃げるしかなくその場を立ち去り近くの親戚の家へ。親戚の家がない。崩れて跡形もない状況でいとこが叔父、叔母の救出にあたっているのを手伝うも素手では無理と判断し近くの警察署に助けを求めに行くも“順番ですから”とわけの分からない言葉を言われる。でも冷静になって周りを見渡すと全ての家が同じ状況で皆が素手で救出を行っていました。確かに順番なんだなと思い私ももう一度現場に戻り素手で救出に当たるも叔父、叔母は無残な姿での救出となってしまいました。

" がんばって下さい”と被災地の人たちにかけられる声。“がんばってるやん。これ以上なにをがんばればいいねん”とがんばってくださいという言葉を発する人たちへの反発。

あの頃はいつも救急車、パトカーそして消防自動車のサイレンが鳴っていました。そのサイレンが途絶えるとすごく不安で不安でしかたがありませんでした。夜寝るときはサイレンが鳴っていると守られていると思いゆっくりと眠りにつけました。今ではまったく逆ですが・・・・。

私の7歳上の先輩の歯科医師が“震災後会うたびに私の震災はまだ終わっていない”といつも言っていました。その先生の周りは全て焼けてしまい幸いにもその先生の医院のビルだけが焼け残りました。当然そこで診療を開始しましたが残念ながら12年経った今も空き地だらけ。ついに去年の12月歯科医院を廃業されました。確かにずっと12年間震災は終わってなかったんですね。そしてこれからもずっと・・・。

私の震災は終わったかと問いかけられたら・・その答えは・・・・?
今このブログを書く目からなぜか涙が・・・・。

この震災で亡くなれた方々のご冥福をお祈りいたします・
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投稿者 yoshimoto : January 17, 2007 07:11 AM

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