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June 25, 2009

ボクシングと私(3)

「善本さん、善本さーん、聞いてますか?」

あっ、先生がなにか質問してる。

「善本さんはボクシングがお仕事ですか?」
「いいえ、単に趣味で始めたばかりなんです。ボクシングといっても殴り合いはしないんですよ。ほんと、お遊び程度です。」
「あ、そうですか。ところでお仕事はなにをなされているのですか?」


そうか、ここの先生は俺が50mほど北で歯医者をしているのを知らないのか。善本なんて結構珍しい字の名字だから気がつきそうなもんだけど・・・

そうそう、そういえば待合室の掲示板に、この4月から院長が交代したって書いてあったなぁ。

よっ、2代目院長がんばれ。

俺も2代目だけど2代目にしかわからない気苦労があるよねぇ。
さっきからスタッフにもきちっと敬語を使ってるよね。

『・・・・してもらってもよろしいでしょうか?』

なーんて言葉、最近使ったことないなぁ。

でもこれだけ丁寧で、気がつく先生ならすぐに大先生より若院長の方が人気出ると思うよ。
そう、善本歯科医院みたいにね。
違うか・・・

先生の目の前に座っているひ弱な、中年男性はどうみてもボクサーには見えへんやろ。
でも、ちょっと心くすぐる言葉やったなぁー。

「善本さんはボクシングがお仕事ですか?」
できれば、
『善本さんはボクサーですか?』
って聞いて欲しかったなぁ。
そう聞いてくれたらもっと先生のファンになったのに・・・

高校時代に強烈な影響を俺に与えた漫画“がんばれ元気”
でも記憶を探しても残っているシーンは・・・・
あれとあれしかないか???
・・・・・つづく
2代目.jpg
ドサ回りのボクサー・シャーク堀口は、5歳になる一人息子の元気と共に、各地を転々としながら生活を送っていた。そんなある日、父のプロボクサー復帰が決定。慣れないフェザー級での試合ながら連勝を飾るが、天才ボクサー・関拳児との死闘の末、帰らぬ人に。
そう、元気も2代目だったというわけ。

投稿者 yoshimoto : June 25, 2009 06:58 AM

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