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December 09, 2009

喪中のはがき

この時期に届く喪中のはがき。

あ、あの方のお父さん、亡くなれたんだ。
あ、あの方のおばあさん、亡くなれたんだ。


私が広島大学・口腔外科を退職後勤務した歯科医院は、大阪梅田の阪急グランドビル内の皓歯会という医院でした。

その医院で27歳の頃受け持った患者様。
とても怖がりで神経質。
2回のカウンセリングを行いやっと治療開始。
でも治療のたびに質問、質問。
さらに治療の間にMy手鏡でご自分の口の中を確認。

まだ27歳の若造なんて信用できない・・・というのがありありとわかり、なんとか信頼してもらおうと治療時間よりも、話す時間を多く持とうと努力しました。

半年が過ぎた頃、その患者様のお嬢様を紹介していただけるほど、患者様に変化が・・・・
とても治療がスムーズに運び、信頼していただいているのがはっきりとわかるようになりました。

でも、丁度その頃、善本歯科医院へ戻らなければならなくなり、皓歯会を辞めなければならないとその患者様に話すと、私もついて行くと・・・

あれから23年間ずっと大阪から定期的に通ってくださいました患者様。
いつも社長婦人らしくきちっとした身なりで、
いつも上品に、
いつも笑顔で、
いつもMy手鏡持参で、
そしていつも・・梨奈ちゃん(私の娘の名前)大きくなったでしょ
って言ってくれた私が受け持つ患者様で一番古い患者様。


・・・・今年の4月に亡くなられたとのお嬢様からの喪中のハガキ。

遅ればせながら、お供えを送らせて頂くと、お嬢様から電話が。

“遺品を整理していると、先生が生まれたばかりの梨奈ちゃんを抱っこしている写真が出てきたんですよ。遺影の横にその写真を置いています。だってうちの母、先生の事が大好きでしたから・・・・”

電話の向こうと、こちらで大泣きを・・・


『吉田さん、娘はもう22歳になりましたよ・・・・・・』

IMG_7109.jpg

投稿者 yoshimoto : December 9, 2009 07:06 AM

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