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March 31, 2010

快適空間・・・隠れ家 VS 秘密基地(15)

これは、隠れ家と秘密基地を私的見解から分析した、妄想物語です。

秘密基地建設物語・・5
今私は郊外の大きなトランクルームの一つのドアの前で、ドアノブに手をかけたまま思い出に浸っています。
あの15年前の3年と7ヶ月の日々の事を考えながら・・・・・

バイクのエンジンの事なんて何も分からない私が、一人で修理して動かすことができた、メグロJr250.。
丸一年はかかったなぁ。

そしてロシア語で書かれたトカレフの説明書。
これを解読するのには随分とかかった、しかも見たことも触ったこともない銃の分解・清掃・組み立て。
もちろん今の日本でこのトカレフを試し打ちすることは不可能な話。
もし出来たとしても、暴発が怖くて出来ないか?
でもやっぱり本物だったよな。
おじいちゃんはどこから手に入れたのだろうか?

しかし、このトカレフのおかげで、ロシア語がしゃべれるまでになってしまった。
でもロシア語を使う機会がないのが残念だけど・・・

コーヒー豆の麻袋に砂を詰めて、サンドバッグ変わりに仕様。
これは我ながらいいアイデアだったけど、何度麻袋が破れて砂まみれになったことか・・・・。
でもその度に脂肪が取れていく肉体に喜びを感じていた。

Schottの革ジャンにWESCOのエンジニアブーツを穿いて、胸にトカレフを忍び込ませ、メグロJr250に跨り一人何も考えずに走った道。
とてつもなく胸に大きく刻まれた道になってしまった。

入院中のおじいちゃんが亡くなり家を取り壊すことになったとき、納屋に置いていた物全てをこのトランクルームに移した。
あのおじいちゃん家の納屋で過ごした3年と7ヶ月。
人生で2度目の秘密基地だったような気がする。

そして、50歳にしてもう一度、人生三度目の秘密基地を作りたくなる衝動に・・・・
このドアを開ければ、またあの日に戻れるはず。
土管の中で、悪と戦う為に秘密基地を作った、半袖・半ズボンで止まることなく走っていた小学生時代の、あの日に・・・・

トランクルーム.jpg

投稿者 yoshimoto : 06:48 AM | コメント (0)