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June 08, 2010

思い込みの回避

ペーパーバック(paperback)もしくはソフトカバー(softcover, softback)は、安価な紙に印刷され、ハードカバーの様に皮や布や厚紙による表紙を用いていない形態の本のことである。並製本ともいう。日本では、ペーパーバックの語は洋書の並製本などに使用されることが多く、それ以外の並製本はソフトカバーと呼ぶことが多い。

私は昨日まで、洋書の並製本をペーパーバックではなく、ペーパーブックとずっと思い込んでいました。

ペーパーブックという言い方に疑問を持たなかったかというと、実はずっとおかしいなぁ~っと・・・
だってブック(本)は99%ペーパー(紙)ですよね。
なのになぜ、洋書の事を紙の本(ペーパーブック)というのか不思議でした。

いわゆる、“ 思 い 込 み ” ですよね。

しかし医療現場では、この “ 思 い 込 み ” が重大な事態を招くことがあります。

“ 思 い 込 み ” を回避する方法は、

本当にそうなのか?
間違っていないか?
勘違いをしていないか?
右か?左じゃないのか?
上か?本当は下ではないのか?

・・・・・といった具合に常に自問自答しながら診療を行っています。
あくまでも自問自答。このまま患者様に言ってしまうと、患者様は、
『自分の言っていることを信用してくれない先生』
というレッテルを貼られてしまい、コミュニケーションが取れなくなってしまいます。

思い込まないようにどれだけ努力しても、思い込みから来る問題は必ず起きてしまいます。

先日歯周病の末期で歯がグラグラして今にも抜けそうなので抜歯を希望されて来院された患者様。レントゲンでも想像通りの状態なので説明をして同意のもと、抜歯を行いました。

予想通り5秒ほどで抜歯完了。

でもこのとき必ず行う確認があります。
本当に全てを抜いたのか?
根っこの先の細い部分が折れていないか?
何か歯のかけらが残っていないか?

いわゆる、“ 抜けたという思い込み ” を回避する為の自問自答です。
結果は、根っこの先が一部残っていました。
これを取るのに、3分ほど掛かってしまいました。

このときの問題はレントゲンでこの状態が事前に分かっていなかったのか?分かっていれば患者様に簡単には抜けないかもしれない旨を事前に説明でき、さらにそれに対応した準備が出来ていたはず。

残念ながらこの場合は事前に分かりえなかったのが事実。

でも思い込みを回避する方法を取っていたので、後日もう一度残った根っこを抜かなければならない事態を起こさずにすみました。

思い込みを回避する方法は医療現場ではとても重要なこと。
でもこの思考方法は、
“ 否 定 ”
から始まる思考。
従ってあくまでも自問自答。

患者様とのコミュニケーションは必ず、
“ 肯 定 ”・・・から

この使い分けが出来なくなり、ついつい患者様を否定から始めてしまうことがあり、反省の毎日です。

肯定から始めるとは、相手の主義主張を鵜呑みにするということではないんですよ。
全部肯定していたら、簡単におれおれ詐欺に引っ掛かってしまいますからね。

最近、本の読み方が変わってきました。
書いてある内容を全て肯定しながら読むようにしています。
そして実践。
しばらく実践してみてそこから、先を考えるようにしています。

わざわざせっかく買った本を否定しながら読んでもおもしろくないでしょ・・・ねぇ。

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投稿者 yoshimoto : June 8, 2010 07:45 AM

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