町内放送
毎日広島・坂町の母から復興の状況報告の電話があります。
声を聞く限りではとても元気で安心なのですが、でも自分自身が何もお手伝いが出来ない事への罪悪感の様な感情が日に日に増してきてるようで何と声をかけてやれば良いのか・・・
義理の母はもう79歳の高齢。
しかも股関節と膝には人工関節が入っており一人で歩くのが精いっぱいで復興作業を手伝うなんてできる体ではありません。
でも近くで頑張っているボランティアの方を見ていると何かしなければと心だけが焦ってしまうようです。
4軒隣の崖崩れで倒壊した家にボランティアに来てくれている方に、
『うちのトイレを使用して下さいね。』
っていつも言っているのに今までに誰もトイレを借りに来た人がいない・・・って
ボランティアの人はトイレを我慢してるんじゃないかと心配していました。
また昨日は蜂に刺された人が出たとの事・・・・
蜂に刺されるだけでなく色々と怪我をされるボランティアの方がおられるだろうなぁ~って
そこで少し調べてみると、ボランティアセンターから派遣されるボランティアの方は保険に入るのが原則だそうです。
500円の保険料で一年間有効で、
最寄りの社会福祉協議会で保険加入が出来るそうです。
ボランティア活動に参加される前に保険加入されていると、被災地のボランティアセンターでの手続きがスムースに行くと書かれていました。
頭でっかちの私は何でも知ってるような気になって恥ずかし限りですが、知らないことが一杯です。
ボランティア活動の時間は
10時から15時までと決まっているそうです。
この時期やっと涼しくなるころの時間には活動を終わらせなければならないそうです。
どうして????
って私の様に現場を知らない人は思いますよね。
でもこの暑い時期に頑張り過ぎて倒れてしまうと本人も辛いし、ボランティアを頼んだ方も辛いし・・・・
ここはしっかりと時間を決めて無理しない範囲で活動をしないといけないんですね。
ボランティアの方が帰った後は、黙々と地域の方々だけで作業が・・・・
でも昨日は13時でボランティア活動は中止になったそうです。
昨日の坂町は異常高温だったそうです。
さて坂町のボランティアの方々にどのようにして13時中止の連絡をしたんだろうか???
実は坂町には町内放送があるんです。
朝7時には、“ おはようございます ” の放送があり、12時にはサイレンが鳴ったかな?17時にも放送があったような記憶があります。
坂町の面積は15.64km2 、人口12,000の町です。
と言ってもピンときませんよね。
ちなみに須磨区の面積は28.93km2 、人口167,000
長田区の面積は11.46km2 、人口101,000
坂町の面積は須磨区の半分で、長田区よりも大きな町です。
町内放送なんて古いなぁ~って思いますが、でも瞬時に多くの人に伝えることが出来るとても有効な手段ですよね。
今日も暑くなるようです。
他人と比べるのではなく自分の出来る範囲で頑張り過ぎずに頑張って頂きたいと思います。
電話口の母に、
『何かできないかなぁ~』
って言うと
『あんちゃらみたいな年寄りはボランティアに1人もいやせんよ。みな若い人ばかりよねぇ!!』
独特の坂弁の優しい言葉に救われました。