見えなければ診ることができない

いきなりの千円札

誰もが知ってる見たことがある千円札ですよね。

カタカナで、

ニ ホ ン

って書かれているの見えますか?

 

検診で初めて当院に来られた患者様。

定期的に他院で検診を受けておられたのでとてもきれいな口腔内、、、

と一見した時は思いました。

私が使用しているサージテルという手術用拡大レンズ

これを装着して丁寧に1歯ずつ見ていくと何か違和感が、、、

その部位をしっかりと見てみるとやはりむし歯、、、と確信しました。

口腔内カメラで撮影するも解像度が悪くこの写真ではむし歯とは分からないかもしれませんが、1番の部分はかなり大きなむし歯と私は診断しました。

レントゲンを撮ってみると、

素人目にも1番の部分は黒くなっているのが分かると思います。

それも歯髄近くまではっきりと黒い影が写っています。

2番の部分はレントゲンでは分かりにくいかもしれませんが隣接した両方の歯に虫歯が認められます。

 

『つい最近レントゲンを撮って調べてもらって問題ないと言われたばかりです。』

 

なぜ???と困惑されていました。

見ることができて初めて診る作業に移れます。

麻酔をして少し削ってみると、

こんなに真っ黒な虫歯が出てきました。

この黒い虫歯部分が表面に透けて出てくるため正常な状態とわずかに見え方が変わってくるために私は違和感を感じました。

綺麗に虫歯部分を全部除去

幸いにも神経は出なかったのでそのままレジン修復を行いました。

(事前に神経が出た場合神経が壊死していなけれは神経を取らずに残す方法があると説明しています。その方法はまた詳しくブログで説明しま。)

見えたからこそ診ることができた一番分かりやすいケースだと思います。

私は、見える事の大切さを20年前にサージテル(手術用拡大レンズ)と出会って知ることができました。

それまでは見えてると思い込んでいただけだと。

恥ずかしい話です。

 

見えたって治す技術が無ければダメやん

 

よく言われます。でも見えないで放置している方がダメですよね。

先月東京でマイクロスコープのセミナーを受けてきました。

さらなる見える世界がそこにはありました。

マイクロスコープは確かにすごいです。

 

さて千円札に隠れた

ニ ホ ン

の文字は見えましたか?

ヒント、、、、この辺りです。